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 第20話 将軍、走る

last update Date de publication: 2026-07-11 14:02:11

 ※ ※ ※

 不可思議な視線に慣れてきた頃、背後から名前を呼ばれイアンは振り返った。

 駆け寄ってきたのは思いがけない人物だった。後ろに撫でつけた前髪が額に落ち、嫌味なくらい冷静でいつも笑みを浮かべているサーレンが見た事がないくらい慌てふためいていた。

 サーレンへ敬礼をしようと右手を上げると、「そのままで大丈夫だ」と手で制されてイアンは右手を下ろした。

「サーレン将軍、何か御用」

 ですか、と続けられずに、視線の先のサーレンから右手を掴まれてイアンは目を見開いた。

「まずは一緒に病院へ行こう」

「病院……? 」

「まずは、体内から調べよう。毒を盛られた可能性があるから」

「毒とはなんですか」

(どう見ても、俺は健康そのものだ)

 自分より細いと思っていた将軍は意外と筋肉があって、自分より強い力で引っ張られ連れて行かれた先は──軍病院だった。

 サーレンは目にしてしまったのであ
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